琵琶湖水系の魚であるヘラブナをモチーフとしてデザインしました。
水受けによるアクションではなく、切り込みながら後方で起こる乱水流を利用し、キレの良いバイブレーションを発生させるようにセッティングしています。
余分な抵抗を排除することで負荷の少ない巻き心地を実現し、ルアーアクションのみを的確にアングラーに伝達させるという設計理念は、クランクに始まったルアー開発における基軸となっています。
外観の印象からは想像しにくい幅広のラトルルームを設定。
大径φ6のシングルブラスボールがシンプルなサウンドを奏でます。
バイブレーションプラグに求められる遠投性を充分に満たし、リトリーブと同時にややワイドピッチのウォブリングアクションで大きく水を攪拌します。
フォール時の姿勢はヘラバイブの製作にあたり最もバランス取りに時間を要した部分です。
スレバスにも効くというバイブレーションのフリー（カーブ）フォールは琵琶湖においても知る人ぞ知るワンポイントテクニックとされており、このルアーの特徴が最も集約された部分と言えます。
ワイドピッチのバイブレーションからフリーフォールに移行する際のアクションのコントラスト、そして僅かな揺れを伴い、やや前傾姿勢でフォールするその様は、まるで活発に泳いでいたベイトフィッシュがバスの存在に気付きおびえながら逃げ去るようなシチュエーションを演出することができます。
気付かれたと感じたバスは、か細い振動を追い一気に捕獲モードのスイッチを入れることでしょう。
ヘラバイブの基本概はそのままにデザインされたノンラトル仕様。
やや前傾姿勢をとりながらフォールする姿はラトル仕様と同じく、その優れた水中姿勢でバスを惹きつけます。
内蔵ウェイト自体がウェイトルーム壁面に当たる低音サウンド（コトコト音）がナーバスなスレバスに口を使わせます。
その日の僅かな状況の違いで偏食が見られる場合や、アクションは合っているがラトルを嫌う場合に有効で、ボディが振動する際の波動のみでバイトを誘発します。
よりシビアなセレクトが必要とされる場面、サウンドレンジの違う、よりナチュラルなアピールが必要な場面など、ラトル仕様とのローテーションで目先を変え、飽きさせずに釣っていくようなシチュエーションには不可欠なルアーとなることでしょう。
また、広く探るというよりも、狙いを絞ってフォールで喰わせるテクニックが特に有効です。
ラトル仕様と同様の水中姿勢を保てるよう、内部ウェイトの素材を変更し、ラトルレス専用に製作しました。
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